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AI時代の勝者は「現場」を知る人間だ

  • 執筆者の写真: graciekurosawa
    graciekurosawa
  • 15 分前
  • 読了時間: 3分

― 空間デザイン業界から見える“ブルーカラー”価値の逆転 ―

今、世界の雇用構造が劇的に変化しています。

アメリカでは、AIの進化によって最も打撃を受けているのは「ホワイトカラー層」だと言われています。


かつて“安定”の象徴だった大学卒・大企業勤務が、今やリスクの象徴になりつつあるのです。

一方、現場で手を動かし、空間をつくる職能――

いわゆる“ブルーカラー”の価値が、急速に見直されています。


「人の手」でしかできないことが、確実に残る

AIが図面を描き、見積りを自動生成する時代。

私たち建築・デザインの世界も、例外ではありません。

しかし、どんなにテクノロジーが進んでも、

空間に「温度」や「物語」を吹き込むのは、人間の手と感性です。


現場で素材の肌触りを確かめ、照明の色温度を調整し、

お客様と「ここが一番心地いい」と語り合えるのは、AIではなく職人です。


私たちが長年にわたって商業施設や店舗空間を手がけてきて感じるのは、

“デザイン”とは机上のプランではなく、現場で呼吸する「体験の創造」であるということです。


学歴よりも、「体験と技能」が価値を生む時代へ

米国では、大学より職業訓練校への入学者が急増しています。

なぜなら、卒業時にはAIに代替されるスキルより、

“現場で役立つスキル”を選ぶ若者が増えているからです。


日本でも同様の潮流が始まっています。

実際、電気工事士・配管工・建築大工といった職種の平均年収は上昇を続け、

独立・フリーランスで活躍する人材も増えています。


私たちのような「空間をつくる仕事」こそ、AIに奪われない最後の創造領域です。

それは“設計”と“施工”の間にある、

微妙なニュアンス――図面では表現しきれない“人の感覚”を扱う世界だからです。


「多能工」が、これからの建設業を変える

私たちバリュープランニングアンドワークスが提唱しているのは、

単なる分業ではなく、「多能工」=多彩なスキルを持つ空間クリエイターという働き方です。

デザインを理解し、現場も知る。施工の流れを掴み、素材の意味を語れる。


そんな人材こそが、これからの日本の建設・デザイン業界を支えていきます。

分業制が仕事の喜びを奪う時代に、

私たちはあえて“現場を包括的に理解する人”を育てたいと考えています。


若い世代へ伝えたいこと

もしあなたがこれからのキャリアを考えているなら、

“AIにできない仕事”を選んでください。


それは、空間をつくる仕事かもしれません。

建築・設計・内装・施工といったフィールドには、

「人の感性」が生きる余地がまだまだあります。


デザインとテクノロジーの融合は止まりません。

しかし、その中心に立つのは“現場を知る人間”でありたい。


最後に ― 価値の逆転は、もう始まっている

今、「学歴」や「ブランド」ではなく、

“希少性”と“技能”が価値を生む時代に突入しています。


企業も、個人も、その変化を受け入れ、

新しい働き方をデザインしていく必要があります。


私たちは、空間づくりを通じてこの「価値の逆転」を

ポジティブに社会へ還元していきます。




株式会社バリュープランニングアンドワークス

代表取締役 小野 政幸

 
 
 

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